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職場を生き抜け!ビジネス

「電通事件」は繰り返される(5/6ページ)

2016.12.14

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働く人たちの意識が変わらない限り繰り返される

Q 「労働時間よりも、成果を」という視点で、現在、労働時間規制や改革が行われています。ところが、その成果に至るまでのプロセスや、労働環境をきちんとつくろうとする機運がないのです。これでは、10数年前の「成果主義議論」と同じ結末になるだろう、と私は思います。「木をみて森をみず」で、日本の社会で多い議論です。視野が狭く、感覚的で、情緒的な議論だから、問題が残り続けるのです。最後のご質問となりますが、今回の電通の「過労自殺」「過労死」などを防ぐためには、会社員はどうすればよいのでしょうか。
 

 労働者の意識が本当に変わらない限り、難しいように思います。その1つが、生き方です。人は、誰もが競争本能をもっています。会社の中では、社員間や部署間の競争が行われています。これがいい方向に進んでいくこともありますが、一方で暴走することもありえます。日本の多くの会社には、社内にこの制御装置がないのです。

 私は、労働者がそこまで踊らされていていいのだろうか、と思うのです。様々な生き方があるのでしょう。ライフステージにより、生き方も変わっていくものなのでしょう。

 競争に振り回されない生き方もあるのではないか、と私は考えています。たしかに、一流を常に追い求めていくことも1つの生き方でしょう。一方で、例えば、専門領域を極めて、「超2流」として生きていくことを模索してもいいのではないではないでしょうか。それは、ある意味で競争そのものを否定した生き方ととらえることもできると思います。

 今回の電通の事件には、様々な意味や教訓があります。その1つは、どういう生き方をするのか、何を価値あるものとするのか、といったことをあらためて考えてみることなのだと思います。

 働く人たちの意識が大きく変わらない限り、同じようなことが繰り返されると思います。今回の事件で、会社という組織の限界を私はつくづく感じました。組織である限り、今後も繰り返されるような気がしてならないのです。法律をつくろうとも、100%、芽をつむことはできないと思います。

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