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職場を生き抜け!ビジネス

電通に自浄作用を期待するのは難しい(3/8ページ)

2016.11.30

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「やりがい搾取」とは何か

Q (1)から(5)のうち、特に、(2)と(3)について伺いたいのです。

 (2)の「やりがい搾取」とは、労働者が提供した業務量と、その仕事をするうえでのやりがいと賃金などをはじめとした労働条件が、およそ見合っていないことを意味します。仕事の量が賃金と見合わない分を、やりがいで補っている状態です。

 電通は、一般的には社会的なステータスのある会社と思われています。このような会社に入り、仕事をすることが社員にとってある種のステータスになっていくことがあります。特に若いときなどは、その傾向が強い場合があると思います。

 やりがいを感じたいがために、自ら進んで過重労働をするようになることがあるのです。会社が、そのように仕向けることもあります。結果として、労働時間が増え続け、ついに心身を壊してしまうことがあるのです。高橋さんもこのスパイラルに陥った可能性がありえるのではないか、と思います。

 私が以前、労災申請を担当した大手映像制作会社の事件でも、やりがい搾取の構造があったように思います。労働者(依頼人)は、こういうやりがいのある仕事をしたいと、過重労働のスパイラルに身を投じていくのです。

(3)についていえば、私が労働者などから相談を受けると、入社し、すぐに精神疾患などになる人が増えている印象があるのです。今回の高橋さんのことは報道の範囲のことでしかお答えできませんが、たしかに入社直後は充実した日々であったのかもしれません。

 しかし、何かのはずみでその順調だった歯車がかみ合わなくなることがあります。たとえば、上司や同僚との人間関係、取引先との関係などに問題が生じたことで、リズムが崩れていきます。

 このときに、労働時間が多く、労働過重の場合は、負荷がその人に一気にかかります。その結果、精神や体の具合を悪くしていきます。高橋さんもまた、このように歯車がかみ合わなくなっていった可能性があるように思います。

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