あくまで「きっかけ」が見えてくるということ

 いつの時代も、新卒の時点で上手くいかないことはありえます。その失敗は、繰り返すべきではないのです。そのためには、「ささやかな安定」と「ある程度の時間」がどうしても必要になります。それらは、名もなきベンチャー企業で得ることはまずできません。

 正社員の数が300人規模の会社で、1~6の条件の半数以上に該当するところならば、「ささやかな安定」と「ある程度の時間」をとりあえずは得ることができるはずです。ただし、平和ボケの会社が多いだけに、意識の高い人は空しさや寂しさなどを感じるかもしれません。

 しかし、人生のリベンジをはかるとき、「ささやかな安定」と「ある程度の時間」は必要なものです。言い換えると、学生時代のとき、就職活動で失敗した大きな理由の1つが、これらがなかったことにあるのではないでしょうか。明確な目的意識もないまま、名もなきベンチャー企業を転々とするよりは、マシな選択かと思います。リベンジをするために、いったん、正社員の数が300人規模の会社で、1~6の条件の半数以上に該当するところで働いてみることを、私は勧めます。

 ここで数年、籍を置くだけでも、今後の人生の生き方、キャリアのつくり方のきっかけが見えてくる可能性があります。わずか数年で、完全にキャリアをつくることは当然できません。あくまで「きっかけ」が見えてくる、という意味です。

 特に、自分がどのあたりに空しさや寂しさを感じるのか、やるせないと思うのかなどを深く考えていくと、見えてくるものがあるはずです。空しさや寂しさ、やるせなさは「こんな冴えない社員たちと一緒にいたくない!」と思うからこそ、感じるのです。要は、本来の自分はそこにはないと思っているのでしょう。