トップ > 梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」 > 人を不愉快にすることに生きがいを感じる面倒くさい「彼」

梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」ライフ

人を不愉快にすることに生きがいを感じる面倒くさい「彼」(3/3ページ)

2016.12.15

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

名前を口にするのさえ嫌

 忘年会は「嫌な人・遭遇体験自慢」の様相を呈してきた。

 「ならば私も」と、先日お目にかかった、経営コンサルタントでタナベ経営社長、若松孝彦さんから伺ったお話を紹介することにした(詳しくは『100年経営・世紀を超えるマネジメント』<ダイヤモンド社>をお読みください)。

梶原:「2代目経営者にも、優れた人もいれば、そうで無い人もいる。後者のケースなんだけどね……」

 忘年会参加者は、私を含めみんなサラリーマンやたたき上げの自営業者ばかりだから、「2代目経営者」と聞けばなんとなく「憧れの存在」。それだけに「優れていない2代目」という話に身を乗り出してきたのだと感じた。

梶原:「某社の<2代目経営者候補>は幼い頃からエリート教育を受け、一流大学を卒業後、東京の一流大企業で勤務した後、創業者であるお父さんの経営する、東京ではない地方のそんなに大きくもない会社に<社長候補>として帰ってきたんだそうです。超一流大企業に比べると<若様>の目には、会社も、社員もすべて<幼稚>に映ったらしい。大事なお父様が築き上げた会社を<幼稚>はないよねえ」

 ここからさらに「嫌な人」遭遇自慢のアクセルを踏む……。

梶原:「その愚かな2代目は、自分の能力を棚に上げ、『社員のレベルが低い! 人材がいない!』と、社員を見下すばかり。あろうことか、この彼が実際に後継社長の座に就いたから大変。新社長は社員の声には一切耳を貸さず、会議は一方的な指示・命令伝達の場と化した。自分より社歴の長い年上部下たちは、仕方なくメモを取るふりをする。私は、どこかの国の暴君を思い浮かべたましたねえ……」

(写真:PIXTA)

 すると会社は当然、こうなる……。

梶原:「で、社員は自分の頭で考えることを放棄し始める。社業は急速に衰える。まるでテレビドラマに出て来そうな<愚かな二代目>。社長は社員のことを<君・あんた・おまえ>呼ばわりする。社員たちだって、面と向かうときこそ<社長>と、一応、立てた言い方をするけれど、影では『彼のやり方は納得できない』と<彼呼ばわり>したらしい。<彼>と、よそよそしく呼ばれる社長に、人望があるわけがないよねえ? 優秀な社員は1人抜け、2人抜け……<彼の会社>に未来は無さそうでしょう?」

C:「厄介で面倒くさい人って、言われてみれば、みんな<彼>と呼ばれる気がする。面倒くさい人の名前を口にするのさえ嫌だって気持ち、わかるなあ……」

 この日参加の紅一点、キャリアコンサルタントとして活躍するCさんがしみじみと語ったところで、今年の忘年会はめでたく、お開きとなった。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 1.No Name2016.12.19

    私の周囲では「彼」ではなく、良くて「あいつ」。たいていは「あれ」と言う。ゴキブリやネズミを彼と呼ぶ人はいまい。同様に、既にヒトどころか生命体でもなく、物として見下す対象になっている。

あなたの意見を表明してみませんか? ログイン or 会員登録 でコメント投稿ができます。

コメント投稿に関するご注意
日経BP社は、読者の皆様からの投稿の内容につきまして、その信頼性、適法性などを一切保証いたしません。何らかのトラブルが発生した場合も、日経BP社は一切、責任を負いませんので、皆様の自己責任においてご利用ください。
トラブルを避けるためにも、ご自身を特定できる情報を書き込まれないことを強く推奨いたします。
投稿していただいたコメントは、編集部が査読した上で公開します。即時公開はされません。また、明らかな間違いや不適切な表現があった場合、原文の意図を損なわないと思われる範囲内で変更をさせていただく場合があります。内容がふさわしくないと判断した場合、公開後でも削除する場合があります。
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー