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梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」ライフ

27年目の初対面、娘が白血病を患ったある家族との交流(3/4ページ)

2016.12.01

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27年後、対面の機会がやって来た!

 ……と、あれから27年。

 北国から雪の便りが聞こえる季節になると、ふとここ数年、無性に「どうしていらっしゃるかなあ……」と気になってきた。寄る年波のせいか、人の命の切なさ儚さ、そしてなにより尊さ」が身に凍みる。

 あの時、娘の命を守るため、奔走した母、姉のため大仕事を見事にやり遂げた幼い弟は今どうしているのだろうか?

 当時のAさんに電話をつないだと思われる元番組担当者に問い合わせたり、局の記録を見たり、新聞記事のネット検索をかけてもその消息を知る手がかりはまるで無かった。

 ところが、経緯は省くが思わぬことで「御一家との対面がかなうかもしれない」というのだ!

 それはテレビの番組でのことだった。

 「相手の都合を無視して、無理矢理出演させることなど決してしない」

 番組担当者は何度も繰り返しそのことを言い、私もそのことを何度も確認した。とはいえ、ラジオの時と同じく「いきなりテレビに引っ張り出す」ようなことで良いのか? 本番が近づくにつれ、後悔する気持ちが募ってきた。

(写真:PIXTA)

 そしてどんな顔してお目にかかれば良いのか……私の緊張もマックスにかなっていく。もし対面がかなえば、Aさんにはもっとプレッシャーがかかる……。

 そしていよいよ、その日がやって来た。

 考えてみたら、お子さんたちとはもとより、お母様とも電話で短く話しただけだから、万一会えるとすれば(番組で会える確率は5割前後らしい)、それが初対面ということになる。なのに私の頭の中には、四半世紀をかけてお母さんの“イメージ”がすっかり出来上がっていた。それはどんな困難にも「ガハハ」と笑い飛ばして前に進む「肝っ玉母さん」。いざとなればものすごく頼りがいのあるパワフルなお母さん。

 そして、ドアが開けられた……。

 「会えるのか?会えないのか??」

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