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梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」ライフ

余市、前橋、熊谷の読み方は? 発音は「地元アクセント」でいいじゃない!(1/4ページ)

2016.11.24

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北海道「余市」のアクセントで味わった挫折

 北海道出身の若い友人がしみじみ語ったことを思い出す。

友人:「大学進学で上京して以来、何百回となく『出身地はどこ?』を聞かれました。会話のきっかけとして『出身地』ほどお手軽な話題はありませんからね。で、私は『北海道の、余市です』と答えました」

私:「余市はいいねえ。ウイスキーでも宇宙飛行士毛利さんでもお馴染みだから、話が広がって」

友人:「私今、梶原さんに『《よ》いち』(※本文中、高く発音する文字を《 》でくくりました)と、東京風に頭高(あたまだか)アクセントで言いましたよね」

私:「実際、君の故郷は、余市だからね」

(写真:PIXTA)

友人:「実は、余市では余市のことを『よいち』と(平板・へいばんに)発音するんです」

私:「えー?!よ・い・ち、と平板に!!……うーん……それだとウイスキーの香りは漂わないねえ。『よいち、ってどこそれ?』って感じは、正直、するなあ。よいちあさがけ?」

友人:「それをいうなら夜討ち朝駆け……って、止めてください! そういう風にからかう、心ない人、むかつくんです(怒)!!」

私:「こういうやり取りが、2度や3度なら笑い話かも知れないが、何度も同じ反応されたら、そりゃあ、うんざりだよねえ……」

友人:「もう、抵抗するのがばかばかしくなって、上京半年で、故郷のプライドも、父や母の思いも断ち切って、僕は『《よ》いち』と東京風アクセントで言うようにしました。人生で最初に味わった挫折が、この、余市アクセント問題でした……」

 こんな「余市くん」の抱える「深刻な悩み」を解決する特効薬が現れた! それが「NHK日本語発音アクセント新辞典」で初めて採用された「地元放送局アクセント」という記載だ。

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