特定非営利活動法人バイリンガル・バイカルチュラル・ろう教育センター(以下、BBED)とタッグを組んだ第3期プロジェクト。「聴覚障害高校生への遠隔パソコン文字通訳での授業支援の制度化」という非常にハードルが高い課題へのサポートだ。この難題にメンバーはどう取り組んだのか。そして、その先には「甲子園目指したろう生徒の次の夢を描くドキュメンタリー映画制作とクラウドファンディングによる資金調達」という次なる挑戦が待っていた。
<前編「ろうの生徒が平等に学べる環境を!」はこちら>
「一般高校に在籍する『ろう』の高校生が、希望する授業内容を遠隔パソコン文字通訳による情報保障を受けられるようにする」ことを継続的な取り組みとするためには、「制度化」が欠かせない。例えるなら介護保険と同様に、利用者が一定割合の金額を支払えば遠隔パソコン文字通訳を利用できるようになることだ。
「二枚目の名刺」サポートプロジェクトチームの協力もあって、2014年10月、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 社会技術研究開発センター(RISTEX)の「研究開発成果実装支援プログラム」の実装プロジェクトに「聴覚障害高校生への遠隔パソコン文字通訳での授業支援」が採択され、資金面での支援を受けられることになった。※注)
ろうの子供が日本手話と書記日本語(読み書き)で教育を受けることを支援している。さらに、従来の「聞こえない人」というマイナスの価値観ではなく、「手話で話す目の人」というプラスの価値観を社会に広げ、ろう児が聴児と同じように力を発揮でき、その力が正当に評価される社会づくりをすすめている。
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