トップ > 今月の『ナショナル ジオグラフィック日本版』 > ウズベキスタンで世界最深候補の洞窟を探検した

今月の『ナショナル ジオグラフィック日本版』環境

ウズベキスタンで世界最深候補の洞窟を探検した(1/2ページ)

2017.03.16

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ウズベキスタンの洞窟に挑んだ探検チームの一人、マーク・シノット。濡れた岩はすべりやすいが、下を流れる水は氷のように冷たく、落ちるわけにはいかない。(Robbie Shone/National Geographic)
[画像のクリックで拡大表示]

 ウズベキスタンの奥地にあるバイスンタウ山脈は、政情不安もあって容易には近づけない地域だ。それでも「ダークスター」と、近くにある「フェスティバルナヤ」という二つの洞窟は、探検家を魅了してきた。

 ダークスターという名称は、1970年代の米国SF映画に由来する。その入り口は1984年にロシア人が発見していたが、実際に到達して洞窟探検を始めたのは英国の探検隊で、1990年のことだった。以来ダークスターは、百戦錬磨の洞窟探検家たちを引きつけている(二つの洞窟はつながっている可能性もある)。

世界最深の洞窟を求めて

 ダークスターの魅力は、登山家が高峰に感じる魅力と通じるものがある。違うのは一つだけ。世界最高峰はエベレストだとわかっているが、地下世界では新たな巨大洞窟がどこに隠れているかわからず、いくら探検してもきりがないという点だ。現時点で最深と確認されているのは、地下2197メートルまで続くジョージアのクルーベラ洞窟だが、未踏の領域が多いダークスターは、その記録を更新する筆頭候補だ。

 ゼーニャ・ツーリヒンは、ロシアの国立機関で魚類の品種改良の仕事をしているが、バイスンタウ山脈で洞窟探検に参加するのはこれが10回目で、真のライフワークはここダークスターだ。この洞窟の複雑な構造を、彼ほど理解している者はいない。

 ゼーニャがテントの一つに招いてくれた。中に入ると、数人のメンバーがダークスターの地図をのぞき込んでいる。探検ごとに新しく発見された通路が色分けされていた。ゼーニャは泥のついた指で曲がりくねった緑の線をたどり、ある地点を指さして、早口のロシア語でしゃべり始めた。前回の探検は、ここにある高さ37メートルの滝に行く手を阻まれた。まだ誰も登っていない滝だという。

  • 1
  • 2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連トピックス

    • 会員登録 ログイン
    • マイフォローとは?
    nikkei BPnet 会員サービス
    トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

    ランキング一覧を見る

    おすすめ情報【PR】

    締切間近のセミナー