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和田秀樹 サバイバルのための思考法ビジネス

精神科の病気をタブー視する文化(5/6ページ)

2016.11.08

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あいまいな「心の教育」よりも「命の教育」を

 ただ、週刊誌の数行のコメントや、1時間取材されて1分も使われないワイドショーのコメントでは私の真意が伝わらないのも確かなことだ。

 ラジオやこのコラムのような長めの原稿なら、それを伝え、書くことができるのだが、やはり大切なのは、心の病の啓もう事業や、あるいは、学校に自殺予防教育や心の病を知る教育を取り入れることだ。

 どのレベルになれば医者にかかったほうがいいとか、友達が死にたいと言ってきたときにどのように対応すればいいとかいう自殺予防教育は、自殺を確実に減らすエビデンスがある。

 効果があいまいな「こころの教育」などより、子ども(彼らが大人になったときのほうがさらに有効だそうだ)の命を守る自殺予防教育をぜひ取り入れてほしい。

 うつ病の生涯有病率(一生の間に一度でもかかる可能性)は女性だと4人に一人にのぼる。国民の6人に一人は、ニコチンも含め、なんらかの依存症の診断基準に当てはまるという。

 いつ、自分が心の病気に陥るかわからないのだ。

 100時間くらいの残業で死ぬとは情けないと言った人もいたが、それで病気にならない人がいるからといって、病気になる可能性があるものを許容していれば、世の中、有害物質(ほとんどの有害物質は、摂取しても病気にならない人がたくさんいる)だらけになってしまう。少しでもリスクを高めるものを減らしていこうというのが、さまざまな規制の大前提だろう。

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