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和田秀樹 サバイバルのための思考法ビジネス

和田秀樹:エリートを育成するため大学はどう変わるべきか(1/6ページ)

2015.06.16

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 前回、日本が国際的に見て、とくにエリート層が低学歴であることと、学歴より「学校歴」が尊重される背景に、日本の大学教育が信頼されていないので、大学院など長い間大学にいる人より、学校歴の高い「地頭のいい」人間を会社などで育てたほうが、はるかに役立つと思われているという背景を論じた。

社会に役立つ人材を育成せよというのは妥当だ

 そんな折、文部科学省は6月8日、すべての国立大学に、既存の学部などを見直す、とくに文学部や社会学部など人文社会系の学部と大学院について、社会に必要とされる人材を育てられていなければ、廃止や分野の転換の検討を求める通知をしたということで、とある新聞記者から取材を受けた。

 私自身は、とくに日本の文系のジャーナリストが、あまりに数学的な見識を持ち合わせていないので、統計数字にろくに当たらず、大事件が起こると、それで法律や教育を変えろという乱暴な論議をするのに閉口しているので(たとえば、少年の凶悪犯罪が減っているのに、大事件が起こると教育政策が悪いから変えろと論じるように)、国立大学から文系学部がなくなり、数学を原則的に課さない私立大学だけに文系学部が残ることには賛成できない。

 しかし、この通知は、前述のように日本の大学では、社会に必要な人材を育てられていないという実情を文部科学省も認識し、苦々しく思っていることを示すものとは言える。

 象牙の塔にこもっておらず、もう少し社会に役立つ人材を育成する教育をしろとか、もう少し社会の実情に合わせろとかという要求は、少なくともアメリカの教育と比較すると妥当なものに思える。

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