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戸田覚「デジモノ達人への道」ビジネス

日本一わかりやすい「格安SIM」入門(前編)(1/5ページ)

2016.08.02

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 今回から2回の集中講座として、「格安SIM」について解説していく。市場は非常に盛り上がっていて、格安SIMに乗り換えたいと思っている人も多いだろう。だが、今さら人に聞きづらかったり、そもそも何を聞けばいいのかわからなかったりする人も少なくないハズだ。

2万円台前半で買えるSIMフリースマホ(写真はZTEの「BLADE V7lite」)。こうした低価格なスマホと格安SIMを組み合わせて使いたいというニーズが高まっている
[画像のクリックで拡大表示]

 ネットを探しても、超初心者向けのまとまった情報はない。もちろん、メーカーが出している情報はあるが、そうした公式情報にはデメリットになる部分はあまり記載されていないのが普通だ。まあ、当然の話だが。

 ということで、格安SIMについて知識ゼロでも理解できる記事を今回と次回の2回連続でお届けしよう。小難しい技術的な説明は、一部の例外を除いてできる限り割愛していこうと思う。

[Q1]そもそも「格安SIM」って何?

 SIM(Subscriber Identity Module)とは、スマホに入っている小型のICカードのこと。このSIMカードには、電話番号や加入者、通信事業者(キャリア)の種類などを識別するための情報が入っていて、通話や通信をする際に必要となる。

iPhoneにセットされているSIMの例。「nano-SIM」と呼ぶ小指の先に乗るほど小さなICカードだ

 NTTドコモ(以下ドコモ)など、おなじみの国内大手キャリア(通信事業者)からスマホを買うと最初からSIMが入っている(回線サービスとセットで契約しているため)。ただし、SIMが“ロック”されていて、ドコモ以外の回線を利用するSIMを挿しても使えない。だから、これまではSIMを意識することすらなく、ドコモでスマホを買えば、ドコモに通信料金を払い、ドコモの回線で使うのが普通だった。

 ところが、格安SIMという新しい選択肢が登場した。簡単に言ってしまうと、大手キャリア以外の色々な会社が、大手キャリアの回線を利用するタイプのSIMを売り始めたのだ。こうした企業をMVNO(仮想移動通信事業者)と呼ぶ。

 例えば、MVNOの1社であるインターネットイニシアティブ(IIJ)では、「IIJmio」のブランド名でNTTドコモの回線を利用する格安SIMを販売している。同じドコモ回線を使うのに料金が大幅に安くなる仕組みは「回線の共有」にある。

 おおざっぱに説明すれば、MVNOではキャリアから購入した回線を複数のユーザーで共有(シェア)するわけだ。例えば速度100Mbpsの回線を購入し、10ユーザー(平均同時接続数)で利用すると「平均速度10Mbps」の回線サービスとして提供できる。もっと多くのユーザーが同時に使えば当然、速度はその分低下するが、料金も下げられる。実際に何ユーザーでシェアするかはMVNOによって異なるが、このような仕組みのため、ひと言で表すと「格安SIMは安くて遅い」のだ(詳しくは後でまた説明する)。

 さらに頭がぐちゃぐちゃになるのが、「SIMとスマホの対応」だ。スマートフォンには、どんなSIMでも使える「SIM(ロック)フリースマートフォン」と、これまでのようにキャリアから買った「SIMロックされているスマートフォン」という2種類が存在する。

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