■今回取り上げる3冊
『崩壊するアメリカ ~トランプ大統領で世界は発狂する! ?』
 横江公美/ビジネス社/1512円
『なぜヒラリー・クリントンを大統領にしないのか?』
 佐藤則男/講談社/950円
『ヒラリー・クリントン 運命の大統領』
 越智道雄/朝日新聞出版/842円

 ついにヒラリーvs.トランプで決まった。

 7月、それぞれの党大会での正式指名を経て、いよいよ本選挙だ。泣いても笑っても本選投開票の11月8日には、どちらかが新しいアメリカ大統領となる。

 それにしても……なんなんだろうか、このB級近未来SFのような展開は?

 元ファースト・レディで国務長官も務めた手練れ中の手練れ、ヒラリー・クリントン(でもさすがに見飽きた)に対し、共和党から選ばれた「いまだ知られざる強者」が挑む――予備選が始まる前、筆者はこんな展開を思い浮かべてきた。ところが、まさか大昔、衛星放送で見たプロレスで大暴れしていたあのオッサン(トランプ)が、あの調子で出てきて、大人気で指名獲得するなんて……、今でも狐につままれたような気分だ。

 それでも日本はアメリカと無関係ではいられないし、世界情勢も選挙結果を受けて大きく変わる。選挙戦がどんな「クソ展開」だろうと、ただ口を開けて見ているわけにはいかない。

 現時点ではヒラリー有利と見られているが、世論などいくらでも覆る。本選でどちらが勝つかは「神のみぞ知る」だ。

 ただ、ヒラリーとトランプの選挙戦が意味することを考えておくのは、大統領決定後の世界を見通すために欠かせないことだろう。あと5カ月で、アメリカ、そして世界の運命が決まるのである。

 そこで、今回は去年から今年にかけて出版された2016年大統領選挙を扱った本から3冊を選んでみた。