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「3冊だけ」で仕事術向上! ――奥野宣之「ビジネス書、徹底比較レビュー」ビジネス

トランプvsヒラリー 本当の「奇人」はどっちだ! ――3冊で見通す“世界最高権力”の行方(3/7ページ)

2016.06.24

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トランプ現象は「政治的正しさ」への反感

 ごぞんじの通り、トランプの発言はひどい。差別、誹謗中傷、事実誤認のオンパレードで、いちいち取り上げるに値しないものばかりである。

 それにもかかわらず圧倒的な支持で共和党の指名を獲得した。このことをどう捉えればいいのか?

 『崩壊するアメリカ』で横江氏は次のように説明している。

「メキシコとの国境に壁を作れ」「メキシコは犯罪者を輸出している」「メキシコ人はレイプ犯罪者だ」。この暴言の背景には、近年ヒスパニックの違法移民が増え続け、メキシコからのコカインなどの麻薬の密輸が大きな問題になっていることがある。
 「イスラム教徒を入国させるべきではない」
 これも辛辣だが、口には出さずともそう思っているアメリカ人がいるのである。
〈中略〉
 トランプは、「政治的正しさ」という言葉で蓋をしていた、アメリカ人にとっては見せてはいけない本音を、公開してしまったのである。(崩壊するアメリカ/P.66)

 トランプの言動には「政治的正しさ」への反発がある。

 アメリカには人種や宗教、性などのマイノリティに配慮した表現「ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)」という概念があり、たとえば、女性差別にならないよう「ビジネスマン」を「ビジネスパーソン」と言い換えたりする。

 この考え方は一見すばらしいことのようだが、ちょっとジョークを言ったら「この差別主義者め!」と糾弾され会社をクビになり人生終了、という事態も引き起こす。弱者にやさしい社会になった一方、誰もが「差別主義者」のレッテルを貼られないようにビクビクしなければいけなくなってしまった(日本もそうなりつつある)。

 そんな息苦しい「政治的正しさ」への反感を体現するのがトランプなのである。

 オバマ政権の8年間で急速に進んだ「マイノリティの国」路線。トランプ現象は、その反動でもあるのだ。

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