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「3冊だけ」で仕事術向上! ――奥野宣之「ビジネス書、徹底比較レビュー」ビジネス

「日本スゲー!本」は本当にすごいのか? ――日本人の“もっと褒めて!”心理をのぞき込む3冊(1/6ページ)

2016.02.29

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■今回取り上げる3冊
『素晴らしい国・日本に告ぐ!』
  テキサス親父、ケント・ギルバート/青林堂/1296円
『だから日本は世界から尊敬される』
 マンリオ・カデロ/小学館/778円
『新「ニッポン社会」入門―英国人、日本で再び発見する』
  コリン・ジョイス(著)、森田浩之(訳)/三賢社/1512円

日本が世界中から尊敬と羨望を集めている?

 去年あたりから出版界で話題になっているものに、通称「ヘイト本」がある。
 中国人や韓国人をゴミ呼ばわりしたり、内戦から逃れてきた難民のことをカネ目当てと揶揄したり、といった過激な本のこと。書店の対応などを巡ってニュースになったりしたので、知っている人も多いだろう。

 その一方で、あまり話題にならないものの、確実に書店の中で存在感を増しているジャンルがある。
 筆者が「日本スゲー!本」と呼んでいる本だ。

 どんな本かというと、始めから終わりまで「日本スゲー!」ということが、ひたすら書かれている……あ、そのままか。とにかく、外国人から見た日本について、「公共マナーがいい」「おもてなしがすごい」「クールなマンガ文化」だのといったことが、延々と書かれており、最終的に、
「日本を叩いているのは中国と韓国だけ! 実は世界中の人が日本を尊敬している!」
と締めくくられる。

 まあ、確かに海外での日本のイメージはいいし、格差が大きすぎる一部の先進諸国に比べれば、日本はまだノホホンと暮らせる社会だ。「日本はすばらしい!」という説は、おおむね間違っていまい。

 しかし、こういう本が求められる世の中というのは、一体どうなっているのか? という気もする。

 自画自賛というか、内輪褒めが過ぎるというか。本当に「日本はすばらしい」と思っているなら、わざわざ外国人の日本礼賛コメントを血眼になって集めなくてもいいのではないか?

 ただそれでも、実際「日本スゲー!本」は売れている。
 その刺激的な表紙や帯コメントを見ていると、ひょっとしたら、自分も知らないような「日本がすごい理由」が書かれているのかもしれない、という気もしてくるのである。
一体、どんなすごいことが書いてあるのか。本当に日本はすごいのか。

 そこで今回は、「日本スゲー!本」を含め「外国人が見た日本社会」の本を3冊紹介し、ブームについて考察してみることにしよう。

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