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財部誠一の「ビジネス立体思考」ビジネス

権力闘争の具につかわれた豊洲新市場の悲劇(1/6ページ)

2016.09.28

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皮肉にも確認された溜まり水の安全性

「ベンゼン、シアン、六価クロムは明確な数値は出ませんでしたが、猛毒のヒ素が環境基準の4割におよぶ値で検出されました」

 9月16日の共産党都議団の検査報告には笑ってしまった。期待していた有害物質が豊洲新市場(青果棟)地下の溜まり水にはまったく含まれていなかったものだから、検出された微量のヒ素を“猛毒”と形容して、自分たちの検査の有意性をことさらに強調してみせたからだ。じつに共産党らしい振舞い方である。性質が悪いのはマスコミで、一緒になって豊洲新市場に対する不安を煽っている。

 日本の環境基準は非常に厳しくて、地下水や土壌溶出水の基準値は「70年間、1日2リットル摂取しても10万人に1人以下の健康被害」という考え方で設定されている。ヒ素の基準値は1リットル当たり0.01ミリグラムであるが、今回、共産党都議団が公表したヒ素の量はたったの0.004ミリグラムだった。これはもうミネラルウォーターのレベルだ。ある意味、共産党都議団のハリキリによって、皮肉にも、溜まり水の安全性が確認されてしまったようなものである。

 もっともヒ素は雨水には含まれないから、微量とはいえ、ヒ素の存在は溜まり水が地下水由来であることを物語っていた。

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