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特集・賑わい創出<駅前編>

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なぜ「消費を目的としない人」を集めるのか?

オガールプロジェクト(2) 仕掛け人・岡崎正信氏に聞く

聞き手:黒田 隆明【2015.2.18】

人口3万4000人弱の町の駅前施設に年間80万人超の人が集まる。岩手県紫波町のオガールプロジェクトの構想を描いた中心人物が、オガールプラザおよびオガールベース代表取締役の岡崎正信氏だ。「消費を目的としない人を集める」「補助金に頼らない」という従来の常識からかけ離れたまちづくりのコンセプトが生まれた背景を聞いた。

(写真:井上 健)
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――オガールプロジェクトで、まず最初に「消費を目的としない人」を集めようとした理由を教えてください。

 人口減少の局面で、商業を中心に据えた中心市街地活性化や区画整理はうまくいかないという確信があったからです。人が減っていく時代に、再開発ビルをつくって、床をつくって、商業施設をつくって……。そんなことばかりしていったら床で稼げる単価がどんどん下がっていくのは明らかです。

 まちづくりというのは、不動産の価値を上げることです。けれど、商業を中心とする手法は人口増を前提としているので効果が出ないんです。

 それともう一つ、商業による集客というのは普遍的な集客でありません。このことは誰もが分かっているはずのに、誰も言いません。

 紫波町に住んでいる人たちは、平気で、何のためらいもなく盛岡に買い物に行きます。もっと言えば、アマゾンで買うわけです。「地元の駅前だから買おう」なんてことは、基本的にはないんです。地方の小売店がアマゾンと戦って勝てるわけないじゃないですか。小売りは本当に厳しい状況だと思います。

 けれど、マーケットが大きくならなければ不動産の価値は上がらない。それも確かです。では、マーケットは何によってつくられるかというと、それは「人気」です。そのために何をするのかを考えた結果、まず普遍的な集客装置、つまり、どんな時代になっても必ずここに人が集まるという仕掛けをつくろうと思ったんです。

 普遍的な集客装置とは、消費を目的としないパブリックな場のことです。そこで最初に、紫波町には図書館と役場庁舎の設置・移転をお願いしました。足りない部分は我々が営業活動をして、岩手県フットボールセンターというスポーツコンテンツを誘致しました。紫波町の人口の約10倍の30万人、消費を目的にしない人を呼び寄せることを目標としました。

 普遍的な集客装置をつくって人が集まれば、おのずとカフェ、居酒屋、ギャラリー、ショップなどのサービス業がそこに投資をするはずです。商業やサービス産業が生まれてくれば、おもしろい人や訪問者が増え、エリアにお金が落ちる。そして地域の不動産価値が上がっていく。そんな循環を意識しました。

「消費を目的としない人」の集客を起点に不動産価値を高める(資料:オガールプラザ)
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