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未来を切り拓く「未知への挑戦」ビジネス

超小型衛星を複数打ち上げ「グーグルアース」のリアルタイム版を作りたい【後編】(1/6ページ)

2013.12.27

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前編から続く)

 「日本の宇宙開発を盛り上げたい」と語るのはアクセルスペース代表取締役CEOの中村友哉さん(34歳)。超小型衛星に使う部品はオンラインストアから調達し、商用ビルのワンフロアで設計と組み立てを行うなど、これまでの通念とは違う新しい考え方に貫かれている。超小型衛星のニーズ、日本の宇宙ビジネスの課題などについて聞いた。

インタビュー/長坂邦宏 nikkei BPnet編集
構成/宮島 理

「宇宙はすごいね。で、何に使えるの?」

――学生時代に研究開発に携わった超小型衛星をさらに磨き上げ、社会に役立つようにしたいという思いから、起業を目指されたわけですね。

アクセルスペースの代表取締役CEO、中村友哉さん。1979年生まれ。東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻博士課程修了。在学中、超小型衛星XI-IV、XI-V、PRISMの開発に携わる。2008年にアクセルスペースを設立(撮影:中野和志)

中村友哉さん(以下、中村) たまたま2007年に科学技術振興機構の「大学発ベンチャー創出事業」の話があり、これに応募することにしました。そして審査に通り、3年のプロジェクト期間をいただくことができました。この間に起業の準備をしたということです。

 まずは基礎的な技術開発から始めました。ビジネス化する以上は、やはり高精度な衛星にしなくてはなりません。学生衛星レベルでは能力不足だろうということは容易に想像できました。

 お客さんを見つけるためにも奔走しました。使う人がまったく見込めないのに製品を作るわけにはいきません。もしプロジェクト期間中にお客さんが見つからなければ、起業はあきらめようと考えていました。

――新しい領域への挑戦ですから、お客さんを見つけるのは難しかったのではないですか。

中村 本当に大変でした。超小型衛星という製品そのものが世の中にないので、お客さんもまったく想像ができないわけです。話をしても、「宇宙はすごいね。で、何に使えるの?」となってしまうこともありました(笑)。

 私一人で100社近く回りましたが、良い感触を得られたところはありませんでした。私としても、先方のニーズが見えていない中で提案するのですから、どうしても説得力に欠けます。

 そんな中、私たちが起業を目指してプロジェクトを進めていることが、気象情報会社「ウェザーニューズ」の耳に入っていたようなんです。技術担当者から問い合わせをいただき、ようやく初めてのお客さんに出会うことができました。

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