トップ > 未来を切り拓く「未知への挑戦」 > オランダ並みのトマト収穫、植物工場で都市部への安全・安定生産が実現へ【後編】

未来を切り拓く「未知への挑戦」ビジネス

オランダ並みのトマト収穫、植物工場で都市部への安全・安定生産が実現へ【後編】(1/6ページ)

2013.09.24

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

前編から続く)

 千葉大学柏の葉キャンパス(千葉県柏市)内にある特定非営利活動法人「植物工場研究会」(理事長・古在豊樹)の実証施設。そこで野菜を安全で安定的に生産するための研究を進める植物工場研究会の副理事長、丸尾達さん(千葉大学大学院教授)に前編に引き続き、これまでの研究成果と日本型植物工場の可能性について聞いた。

インタビュー・撮影/長坂邦宏 nikkei BPnet編集
構成/宮島 理

オランダ並み高収量のトマト栽培へ

――植物工場研究会では、具体的にどのようなコンソーシアムを設置しているのでしょうか。

「植物工場研究会」の副理事長を務める丸尾達さん。千葉大学大学院園芸学研究科蔬菜園芸学研究室教授

丸尾達さん(以下、丸尾) 現在、9つのコンソーシアムがありますが、そのうち、千葉大学柏の葉キャンパスで実証・展示を行っているコンソーシアムは7つです。トマト類栽培を行っている「統合環境制御による生産性向上」など5つのコンソーシアムと、レタス類栽培を行っている「低コスト未来型人工光利用植物工場」「結球レタス安定生産」の2つのコンソーシアムです。

――トマト類栽培に関するコンソーシアムでは、具体的にどのような栽培方法をとっているのでしょうか。

丸尾 大きく分類すると、「年間1回だけ収穫する栽培方法」と「年間複数回収穫する栽培方法」に分けられます。

 「年間1回だけ収穫する栽培方法」では、だいたい9月くらいに植えて、翌年の8月まで栽培します。

 たとえば「統合環境制御による生産性向上」コンソーシアムでは、オランダで開発された技術を使って、オランダ品種のトマト栽培が行われています。その結果、10アールあたり51.4トンという高収量を実現しています。千葉県の平均収量が15~20トンですから、非常に高い水準です。

 今まで日本では、50トンという収量は不可能だと言われてきました。一方、オランダの平均収量は60トンです。気象条件の良いオランダにはまだ届きませんが、それでも植物工場を導入することで、日本でもオランダ並みの収量が実現できるというわけです。

「減農薬多収型1段移動・高密植栽培」コンソーシアムでのトマト栽培。太陽光型の植物工場でトマトが赤くなる時期などを予測しながら栽培する
[画像のクリックで拡大表示]
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー