トップ > 未来を切り拓く「未知への挑戦」 > 衝突を避け、紙コップに水を注げるアシモ。役に立たなければロボットじゃない【前編】

未来を切り拓く「未知への挑戦」ビジネス

衝突を避け、紙コップに水を注げるアシモ。役に立たなければロボットじゃない【前編】(1/7ページ)

2013.06.24

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 人型ロボット(ヒューマノイド)は何の役に立つのか? ホンダの「アシモ」が登場して以来、常にそう問われてきた。だが、福島原発事故でその見方は一変し、ヒューマノイドこそが人間の代わりに災害現場で活躍できるロボットと世界が注目するようになった。最も進んだヒューマノイドであるアシモの「三つの優れた能力」について、開発を統括する、本田技術研究所基礎技術研究センターの重見聡史・第5研究室室長に聞いた。

インタビュー/長坂邦宏 nikkei BPnet編集
文・構成/宮島 理

人とぶつかるのを避ける能力

――人型ロボットのアシモ(ASIMO)はどのように数えるのですか。1台、2台?

アシモ開発の指揮をとる重見聡史さん。本田技術研究所基礎技術研究センター第5研究室室長、上席研究委員
撮影/中岡泰博

重見聡史さん(以下、重見) 「1体、2体」というふうに数えています(笑)。

――現在、新型アシモは何体存在しているのですか。

重見 まだ研究段階のプロトモデルなので、10体以下ですね。

――2011年11月に登場した現在のアシモには、「知的能力の進化」「身体能力の進化」「作業機能の向上」という三つの特徴があります。
 まずは「知的能力の進化」についておたずねします。「知的能力の進化」として、「すれ違う人の歩く方向を予測して、ぶつからないように進む」ことが二足歩行ロボットとして世界で初めて可能になったそうですね。どんな仕組みなのでしょうか。

重見 まず、ベースとなる地図情報がアシモ内部に入っています。そのうえで、目的地を指定してあげれば、ルートを自分で生成し、動いていくような形になっています。

 生成されたルート上を進んでいく中で、人が通りかかった場合には、人がどれくらいのスピードでどの方向に歩いているのかということを、人の顔の向きや体の傾きなどから予測します。もし、人とぶつかるようであれば方向を変えて避けますし、ぶつからないようであれば、そのまま前進します。人を避けながら、細かくルートを補正して、目的地まで向かっていくという仕組みです。

アシモは動いている人を避けて歩行する。アシモの身長(全高)は130センチ、体重(重量)は48キロ。(以下、アシモの写真はホンダ提供)
[画像のクリックで拡大表示]
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー