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【高原豪久 ユニ・チャーム -後編-】 それでも中国には大きなチャンスがある。「肌感覚価値」で追随を許さない商品を現地で作る(1/7ページ)

2012.10.25

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 ユニ・チャームが本当にやるべき事業へ経営資源を集中させるべく、ムダなものを省く――。こうした信念のもとに2001年の社長就任以来、着実に業績を伸ばしてきた高原豪久社長は、重要な生産・販売拠点の一つである中国の今後をどう見ているのだろうか。また海外で事業を成功させるためには何が大切なのか。前編に引き続き、お話をうかがった。

インタビュー/長坂邦宏 nikkei BPnet編集
文・構成/宮島 理
写真/中野和志

タイ洪水のような天変地異のほうがリスクが高い

――中国の反日デモで「チャイナリスク」が再認識されました。こうしたリスクにどう備えますか。

高原豪久 ユニ・チャーム株式会社代表取締役 社長執行役員 「まだまだ中国には大きなチャンスが眠っていると思います」

高原豪久社長(以下、高原) 実は反日デモは規模の程度こそあれ、毎年起きているんです。ユニ・チャームが中国に進出したのは1995年ですが、毎年このシーズン(柳条湖事件などの歴史的事件が起きた9月ごろ)というのは反日デモが起きています。今の中国が一党独裁体制である限り、それは避けられないことですし、これからも繰り返されていくでしょう。

 一般的には、チャイナリスクに備えてポートフォリオを多様化し、東南アジア諸国連合(ASEAN)やインド、アフリカなどに投資を分散しようということになるんだと思います。もちろん、ユニ・チャームとしてもそういったリスク分散は常に考えています。

 ただ、今お話したように、中国では毎年9月ごろに反日デモが起きていますから、日本のメディアが騒ぐほどは気にしていないというのが実情です。それよりは、タイで起きた洪水などの天変地異のほうが、予想が付かないという意味ではリスクが高いと言えます。

 高度成長を経た中国では、格差の問題が深刻になっており、所得が伸びない中、インフレをどう退治するかが課題となっています。さらに、一人っ子政策で少子化が進み、数年後には労働人口が減少に転じると見られています。

 そういう環境下で生活者が考えるのは質の向上です。1人1人の価値観も多様化してきます。これは、ユニ・チャームにとっては大きなチャンスだと考えています。中国の消費者の多様化するニーズに応えていけば、まだまだ中国には大きなチャンスが眠っていると思います。

高原豪久(たかはら・たかひさ)氏
ユニ・チャーム株式会社代表取締役 社長執行役員
 1961年7月生まれ。愛媛県川之江市(現・四国中央市)出身。86年、成城大学経済学部を卒業後、三和銀行に入行。91年ユニ・チャームに入社。95年6月取締役、97年6月常務取締役にそれぞれ就任。2001年に代表取締役 社長執行役員に就任。創業家の2代目としてグローバル化を積極的に進め、米P&G、米ジョンソン・エンド・ジョンソンなど大手ヘルスケア企業との戦いに果敢に挑んでいる。
 著書に『賢人のビジネスリーダー力』(共著、幻冬舎)がある。
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