第1回と第2回は、今の日本に必要なイノベーションについて考えてきました。

 今回からイノベーションを起こしている日本企業のケーススタディをしていこうと思います。

LED照明だけが省エネの技術ではない

 東日本震災以降、日本では電力不足からエネルギー効率を高めるイノベーションが求められています。たとえば照明について言えば、LEDライトなど省エネ効果の高いものに人気が集まっています。

 ただ、省エネはライトだけにとどまりません。ライトの明かりを反射する壁や机を工夫することで、部屋全体が明るくなります。明かりと言えばライトという固定観念を捨てて、壁や机に使う塗料などに注目することも必要です。

 また、屋根の塗装を工夫するだけで、太陽光を上手く反射し、室内の温度を下げることもできます。たとえば関西ペイントの高日射反射率塗料などがそうです。日本の塗料技術は高い技術水準を誇っています。

 その関西ペイントは2011年に南アフリカの塗料大手であるフリーワールド・コーティングス社を買収しました。日本の塗料は世界的にも優れていますが、流通チャネルが弱い。そこで海外企業を買収して、販路を拡大しているというわけです。

Next:インドに手を伸ばしたら中東・アフリカの販路ま...