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【原田泳幸 日本マクドナルド -後編-】 強みは「スーパーコンビニエンス」、大型ドライブスルー店の拡大に取り組む(1/6ページ)

2012.07.20

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 「マクドナルドらしさ」にこだわり、ブランドコントロールを徹底する――。そう語る原田泳幸氏は次々と改革の手を打ってきた。その成果は、2011年まで既存店売上高が8年連続して前年を上回るという業績に表れている。「戦略的閉店」として2010年には433店舗を閉じ、最近は大型ドライブスルー店舗の拡大に力を入れる。だが、常に最重要課題として位置付けているのは人材育成だという。

インタビュー/長坂邦宏 nikkei BPnet編集
文・構成/宮島 理
写真/中岡泰博

店舗を急拡大したため、人材が育っていなかった

――原田会長はさまざまな改革に取り組み、その一環として2010年には433店舗を「戦略的閉店」し、現在約3300店舗となっています。この戦略的閉店とは、どういった問題に対処するために行ったのでしょうか。

原田泳幸・日本マクドナルドホールディングス株式会社代表取締役会長兼社長兼CEO 「今後も1000店以上は入れ替えが必要だと考えています」

原田泳幸氏(以下、原田) 弊社の約40年の歴史(1971年に銀座に1号店)を振り返りますと、最初の20年で1000店舗をオープンしました。次の10年でさらに3000店舗をオープンし、累計4000店舗にまで拡大した。しかし、その結果、深刻な業績不振に陥ってしまいました。

 その時、弊社が抱えていた問題は2つあったと思います。

 まず1つめの問題は、人材が育っていないのに店舗を増やした結果、オペレーションの質が低下していました。そして、年商800万円の店舗もあれば、年商6億円の店舗もあるというように、売り上げにも大きなばらつきが出てしまったのです。

 コンシューマービジネスでここまで売り上げにばらつきがあるのは、弊社くらいなものだと思います。基本的に同じメニューを提供し、店長を育成するコスト、設備・IT(情報技術)のコストなど、同じようなコストをかけていながら、売り上げがまったく違う。ROI(投資収益率)がバラバラなわけですから、投資効率がきわめて悪かったと言えます。

 2つめの問題は、物理的に十分な設備を置くことができない小さな店舗が増えすぎていました。実に1000店舗以上で、設備上の制約から、すべてのメニューを揃えて提供することができない状態となっていたのです。

 均一のサービスを提供できていないわけですから、弊社のブランドイメージは低下しました。また、マーケティングやプロモーションを行う上でも効率が悪くなります。

原田泳幸(はらだ・えいこう)氏
日本マクドナルドホールディングス株式会社代表取締役会長兼社長兼CEO
 1948年長崎県生まれ。72年に日本NCRに入社し、エンジニアとしてスタート。その後、横河・ヒューレット・パッカード、シュルンベルジェグループを経て、90年にアップルコンピュータジャパン(現Apple Japan)へ。代表取締役社長兼米アップルコンピュータ社副社長に就任。2004年2月、日本マクドナルドへ入社し、2005年3月より現職。
 主な著書に『マクドナルドの経済学』(共著、PHP研究所)『勝ち続ける経営』(朝日新聞出版)など。
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