朝7時から午後4時が就業時間。社員が定時に帰らなければ、そのマネジャーの評価は下がる――。ワークライフバランスを重視するファーストリテイリングだが、そこには、仕事を終えた後に自分で勉強し、グローバル化に対応できる社員に育ってもらいたいという狙いがある。オフィスの役割について、前編同様、ファーストリテイリング総務・ES推進部の植木俊行部長に話をうかがった。
インタビュー/長坂邦宏 nikkei BPnet編集
文・構成/宮島 理

植木俊行氏(以下、植木氏) 弊社ブランドの「ユニクロ」では、2006年秋、ニューヨークのソーホー地区に初のグローバル旗艦店(ユニクロの最高の商品をすべて見せる大型店)をオープンしました。その後、ロンドン・パリ・上海・大阪・台北・ソウル・ニューヨーク5番街と、グローバル旗艦店を広げ、2012年3月16日には銀座に世界最大のグローバル旗艦店をオープンする予定です。
ユニクロ事業に占める海外売上高の割合は、すでに1割を超えて、その割合は順調に伸び続けています。今や海外でなければ活躍の場が広がっていかない時代です。どんどん人が海外に出て行かなくてはなりません。そのために、海外にもオフィスを増やしていく方針を取っています。
――グローバル旗艦店のお話が出ましたが、すでにユニクロなどは海外に多くの店舗を出しています。店舗展開とオフィス戦略の関連性について教えてください。
植木氏 海外に小さい店舗を出すだけなら、現地にオフィスは必要ありません。しかし、生産拠点を置くとなれば話は別です。
グローバル化が進むなかで、衣料品の主要な生産国も次々に変化しています。かつては日本が繊維大国でした。その後、韓国、台湾、中国と生産国が移り、今ではベトナムやカンボジアといった東南アジア諸国が台頭しています。ものづくりできる体制をつくるためには、どうしてもオフィスが必要となります。
また、かつては生産管理だけが必要だった中国や韓国のオフィスでも、現在は市場の拡大とともに現地でのマーケティングの必要性が高まっています。これまでは日本でマーケティングを一括して行っていましたが、今後は地域本部という形で、海外のオフィス機能を強化していくことになるでしょう。
こうした海外オフィスの発展とともに、日本の本社との間でいかにうまく仕事をするか、という点が重要になってきます。単に日本のオフィス環境が進化するというだけにとどまらず、世界に広がるオフィスとの連携を強化していくことを考えながらやっています。
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