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待ったなし! 企業の省エネ対策環境

省エネの答えは必ず現場にある(1/7ページ)

村井哲之・環境経営戦略総研社長に聞く(後編)

2010.09.22

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聞き手/神保重紀(日経BP環境局プロデューサー)
文・構成/永井 隆(ジャーナリスト)、撮影/丸毛 透

 「環境問題は経営の最大のリスクであるとトップは認識するべき」と主張する村井哲之・環境経営戦略総研社長。それにいち早く気づいた企業だけが法改正などで迫られる省エネ対策を、競争力の強化につなげられると指摘する。

「すべての省エネは企業競争力強化に直結する」と話す村井哲之・環境経営戦略総研社長

最近、オフィス部門の改善においてどんな取り組みが進んでいますか。

村井 まず、ICT(情報通信技術)の活用が挙げられます。テレビ会議システムの全社(全店)導入は単純に出張にまつわるエネルギー消費や航空機、電車、車などの移動に伴うCO2(二酸化炭素)排出量を減らせるという次元だけではなく、様々なかたちで仕事の仕方や進め方に変化をもたらすことで、省エネに大きく貢献します。

 例えば、あるスーパーでは自社の会議システムを取引先である顧客サービスレベルの覆面調査会社に無償で貸し出し、終了後に各地に配している地元調査員がわざわざ本部に集まり報告書をまとめるための出張に伴うエネルギー消費を抑えています。また、夏場の電力使用のピークを前に、現場での省エネ指導を委託している企業に貸し出すことで、迅速なエネルギー消費の削減に結び付けるだけでなく、ここでも指導のための店舗移動に伴う指導員のエネルギー消費を大幅に減らしています。

 次に、電子キャビネットやシンクライアント(社員が使うコンピューター端末の機能は最低限のものとし、ほとんどの処理をサーバーに集中させたシステム)の採用があります。シンクライアントにすれば、端末パソコンの電力消費を大幅に削減でき、省エネにつながります。一方で、サーバーの電力消費が上がることから、こうした場合には、効率性も考えてレンタルサーバーにしてしまう方法もあります。そうするとさらに電力消費は削減されます。

 そして、最終的にはICTを駆使し、仕事に対する考え方・やり方・仕組みを変え、時間・エネルギー消費(環境)・コスト的側面において無駄のない働き方であり仕事の仕方を追究していくと、本来的な意味での在宅勤務が可能となります。その結果、オフィス規模を大胆に効率化できます。大幅な省エネが実現することは言うまでもありません。

環境経営戦略総研社長
村井哲之(むらい・てつゆき)氏
 1957年山口県岩国市生まれ。広島大学政治経済学部卒業後、リクルート、第二電電を経て、現在に至る。エネルギー、環境、オペレーション、コストの4つのマネジメントを通じて、企業の「環境経営」を戦略的に支援。2009年に第6回エコプロダクツ大賞エコサービス部門で審査員特別賞、2010年に第8回日本環境経営大賞環境価値創造部門で環境価値創造賞などを受賞。『コスト削減の教科書』(ダイヤモンド社)、『コピー用紙の裏は使うな!』(朝日新書)など著書多数。
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