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【Q.14】「IPCC」って何?

2010.03.02

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A. 「IPCC」とは「Intergovernmental Panel on Climate Change」の略称、日本語では「国連の気候変動に関する政府間パネル」と訳す。日本語訳では非常に専門的に聞こえるが、実際にもそうで、一言で説明すると、国際的な専門家・研究者でつくる地球温暖化についての科学的な研究成果・データの収集・整理をするための政府間機構のことである。

 設立は1988年。世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって設立された、気候変動の専門家・研究者で構成されている集団である。

 具体的に行っていることは、気候変動に関する論文を世界中から収集し、数年おきに「評価報告書(Assessment Report)」をまとめている。第1次評価報告書は1990年に、第2次評価報告書は1995年に、第3次評価報告書は2001年に、そして現時点で最新の第4次評価報告書は2007年に発表された。

 これら評価報告書は各国が温暖化対策を進めるうえでの科学的な根拠と位置づけられており、国際政治の観点からも重要な意味を持つ。

 IPCCには3つの作業部会がある。第1作業部会(WG1)は気候変動の科学的知見を、第2作業部会(WG2)は影響と適応策を、第3作業部会(WG3)は緩和策を議論する。それぞれの部会で、政策決定者向け要約(SPM)、技術要約(TS)、本文の3つを作成し、最終的に統合報告書にまとめる。

 最新の第4次評価報告書の作成には、130以上の国や地域から450人を超える代表執筆者が参加。彼らは第一線の専門家・研究者ばかりで、800人を超える執筆協力者から情報提供を受け、2500人以上の査読を経て3年がかりでまとめた。

 ちなみに同報告書でIPCCは、過去100年間で地球の平均気温は0.76℃上昇し、そのほとんどが人為的なものによる温暖化ガスの増加によってもたらされた可能性がかなり高い(90%超)との判断を示した。また気候モデル・シミュレーションでは、100年後の地球の平均気温は最大6.4℃上昇し、平均海面は最大59cm上昇すると予測した。

 平均気温が1.5~2.5℃を超えて上昇すると、動植物の約20~30%の絶滅リスクが高まるとの警告も発している。

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