パソコンで文章を書いたり企画書を作成したりするとき、図やキーワードに色をつけることがある。色をつける操作では、通常、アプリケーションがお勧めする色を使ったり、カラーピッカーといってグラデーションから特定の色を選んだりする。だが、仕上がった色合いを見直すと、なんだかケバケバしい、いかにもパソコン的な色合いに違和感をもつことが少なくない。アメリカ人ならこういう配色を好むかもしれないけど、日本人の色の感性には合わないという印象をもつこともある。そこを改善するには、色名から色を選ぶとよい。
パソコンのカラーセットが日本人に馴染めない理由は2つある。1つはそもそもパソコンの色が、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)という光の三原色でできているからだ。光の三原色の仕組みはパソコンなど機械のためのものあって、人間の色彩感覚には合っていない。たとえばRGBのRが示す「レッド」は人間の目には普通の赤には見えない。GのグリーンもBのブルーもかなり違う。パソコンやプログラムの都合からすると、RGBの値を16進数で並べるだけで色の指定ができて便利だし、Webページなどはそうして色を指定するのだが、人間の色彩感覚とはずれてしまう。
もう1つの理由は日本のソフトウエア産業が衰退し、日本向けのアプリケーションといってもメニューなど表示される言葉を日本語にするだけで、日本人の色彩感覚があまり考慮されず、欧米的な色彩が基本になるからだ。
たとえば、Windows XPに添付されている描画ソフト「ペイント」の初期状態のカラーセットを使うととてもえぐい色合いになる。Windows Vistaになって多少改善されたが、それでも日本人になじむ色合いではない。

Windows XPの「ペイント」のカラーセットで色を塗ると、いかにもパソコン的な色合いになってどぎつい。

Windows Vistaの「ペイント」のカラーセットは改善され、どぎつさは減っているが日本人がなじむ色合いではない。
どうしたらいいのだろうか?答えは簡単といえば簡単で、アプリケーションが用意しているカラーセットを使わず、自分でカラーセットを定義すればよい。だが、そこで次の問題が起きる。カラーセンスのない人はどうしたらよいのだろうか?
この解答が今回のテーマだ。まず言えることは、アプリケーションがお勧めする色を、その時の気分だけで選ばないということ。色見本から気まぐれに選ぶと色調は不統一になる。
私のお勧めの1つは、日本語の色名のある色を使うことだ。別の言い方をすると、色を感覚で選ぶのではなく、色名から選ぶことだ。色名が決まれば、実際の色はJIS(日本工業規格)で決まってくる。色名選びで便利なのは、ウィキペディアにも記載されているJIS慣用色名だ。

JIS慣用色名から好みの色を16色選んでみた
例えば、「赤」という色は、パソコン向けの16進数の値にすると#BF1E33になる。10進数でRGBに分解すると、RのBFが191、Gの1EがE30、Bの33が51になる。この計算はWindows XP/Vistaに添付されている電卓で簡単にできる。

電卓では関数電卓を指定する


16進でBFと入力


10進にすると191になる






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