文章に自信がないのに、会社でブログのライターに指名されたら――。
ある日突然、あなたも文章による自己表現を迫られるかも。
Webクリエーション・アウォードを受賞したリコーの社員ライターが語る。

上:「GR BLOG」の社員奮闘記。ある商品に特化した企業ブログは珍しいが、社内でもブログを使った情報発信をしようという動きがあったため、開設はスムーズだったとか。

左:2005年10月に発売された「GR DIGITAL」。これはGR BLOGライター伊藤氏の愛用品。
2005年の発売以来ほとんど値崩れせず、異例の人気を維持するリコーの「GR DIGITAL」。その販促のため開設されたブログの評価も高い。宣伝くさくならず、くだけすぎもせず、絶妙のポジション取りでファンを増やしている。
執筆陣は開発担当や社内ユーザーだ。一般ユーザーに向けて、何をどう伝えているのか。どのような点に気をつけて文章を書いているのか。成功の秘訣を聞いた。
―― どのようなスタンスで書いていますか?
きょうだ GRを発売している会社の社員ではありますが、我々もユーザーなんです。“お客様”に向けてというより、同じ趣味を持つ仲間として一緒に楽しもうよというスタンスで書いています。だからこそ一般ユーザーの方に飽きずに見ていただけているのではないでしょうか。

きょうだ 純氏
MFP事業本部 事業戦略センター 事業戦略室 事業計画グループ シニアスペシャリスト

樫村央二氏
パーソナルマルチメディアカンパニー ICS事業部 販売室 販売戦略グループ 係長
樫村 自分の言葉でお客様と同じ視点で伝える。そうすることが、メーカーとして商品を売り込もうという姿勢にならず、分かりやすい文章で楽しめるものを書くことにつながっているんじゃないでしょうか。私はGRの販促担当なので、商品開発の舞台裏のようなメーカーならではの話を記事にすることが多いですね。
田口 微妙な位置にあるブログだと思うんです。意識としては、社員という立場と個人という立場の間のポジションで書いています。自分の趣味や私生活の話ばかりだと個人ブログになってしまう。うまくバランスを取るのが最初のうちは難しかった。
青木 企業の情報サイトではあるけれど、ブログだからライブ感を大切にしたい。多少緩めに、でも一線は越えないように気をつける。ユーザーや販促担当など、それぞれ立場は違うけど、ライターたちには各々伝えたいことがあるわけです。それが芯にしっかりあるから、読んだ時に「これはまずいな」と感じる内容の文章にはならないんです。
(※青木 聡氏 / 総合経営企画室 コーポレートコミュニケーションセンター 広報部 広報担当マネジャー)
―― ブログを始めるに当たって、文章トレーニングなど特別なことをされたのでしょうか。
樫村 特別なトレーニングはしていません。メンバー全員が、自分の好きなことを、自分の立場で、自分の言葉で伝えることを心がけています。
田口 私は本能的に書いてますね(笑)。でも傾向としては、写真を見てもらいたい時はあまり言葉は書かないようにする。写真の楽しさを知ってもらいたい時は割と文章を多めに書きます。どちらも根本にある気持ちは、カメラのある生活を楽しんでもらいたいという思いです。

田口有香氏
販売事業本部 プリンティングソリューション事業部 ハイエンドプリンタ販売推進室 ハイエンドプリンタPMグループ
伊藤 私はまず載せたい写真を決めます。それからその写真について読者に何を伝えたいかを考え、とりあえず文章を書いてみる。一通り書いたら時間をかけてじっくり読み直します。どうしたらより面白くなるか、つけ加えた方がいい要素がないかを吟味して完成させます。
―― どういうところに注意して書いていますか?
きょうだ ブログは不特定多数の人が見る媒体ですから、読んだ人が気を悪くしないように注意しています。短い文章ではありますけど、推敲には時間をかけてますね。
伊藤 何度も読み直しては、どう書いたら伝わりやすいかな、この表現だと誤解されないかなっていうのを確認します。






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