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細野透 「危ない建築」と「安全な建築」の境目を分けるもの 建設

細野透:「不思議音」と「怠慢エコ機器」がもたらす新たな騒音トラブル――(前編)鉄筋コンクリート造は「不思議音」の宝庫(1/6ページ)

2013.03.06

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多発する「住まいの騒音」トラブル

 「住まいの騒音」を巡るトラブルが多発している。従来、多かったのは、マンションでは「上階から伝わる床衝撃音」、戸建住宅では「床鳴り」。そして、現在、新たに注意しなければならないのは、「不思議音」および「怠慢エコ機器」によるトラブルである。このうち、「怠慢エコ機器」とは、騒音対策を怠ってきた、エコキュート(ヒートポンプ式電気給湯器)およびエネファーム(家庭用燃料電池コージェネレーションシステム)を指す。

 住まいの騒音トラブルに関して、誰でも入手できるデータが、公益財団法人「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」が運営する、「住まいるダイヤル」のウェブサイトに掲載されている。

 まず、「相談事例」から、3件をピックアップする。いずれも、居住者には何の落ち度もないのに、いきなり騒音に悩まされるのだから、まことに厄介である。

 【止まらないウォーターハンマー現象】
 相談者──マンションを購入してから2年目に行う点検の際に、水栓を止めたところ、「ドーン」という音が響くウォーターハンマー現象が発生して、今も止まらない。他の住戸でも同じ現象が起きている。

 回答者──住戸内のトイレが直結式の水洗流のため、高圧力を要する配管になっている。ウォーターハンマー現象が発生した要因は、そこに潜んでいるように思われる。

 【居間のサッシから異常音】
 相談者──マンションを購入してから4年後に、居間のガラス窓が突然割れたため、6ミリの複層ガラスに替える工事を行った。しかし、ガラスを入れ替えたサッシ部分から異常音がするようになり、夜中でも気になって目覚めてしまう。

 回答者──普通のガラスを複層ガラスに交換したため窓全体の重量が増えて、サッシ本体が影響を受け、窓のどこかに生じた隙間で「風切り音」が生じている可能性がある。

 【遮音性能がいいはずなのに】
 相談者──マンション購入の決め手は、「コンクリート中空スラブ275ミリ厚、二重床、LL45の床材」という遮音性能だった。しかし、入居すると、上階の住戸から生活音、足音、物が落ちる音などが聞こえる。ときには、私の住戸の家具が揺れることもある。

 回答者──スラブ厚275ミリであることは重量床衝撃音に関して、二重床は軽量・重量床衝撃音に関して、LL45床材は軽量床衝撃音に関して、それぞれ設計面の対策を取った結果と判断できる。すると、次には、床壁の施工方法を調べる必要がある。

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