自民党と公明党は1月24日、2013年度税制改正大綱を決定した。これをもとに税制改正法案が通常国会に提出され、今後論議されるわけだが、いま改めて「国民の義務」とされる納税の「権利」問題について考えてみたい。

「国民の三大義務」とは……

 小学校6年生の社会科で日本国憲法を学び、憲法が「日本の国の基本」を定めていることを知る。

 その日本国憲法には「国民の三大義務」として次のようにある。

【教育の義務(第26条)】
 1項 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
 2項 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、これを無償とする。

【勤労の義務(第27条)】
 1項 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。

【納税の義務(第30条)】
 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。

 ここでもう一度、それぞれの条文をよく見てほしい。

 憲法第26条では、1項に教育を受ける「権利」を定め、2項で教育を受けさせる「義務」を定めている。憲法第27条1項でも、まず勤労の「権利」を有していることを述べた上で、勤労の「義務」があることを定めている。