トップ > 森永卓郎 厳しい時代に「生き残る」には > 「強いリーダー」は日本を救えるのか――カリスマの功罪を考える

森永卓郎 厳しい時代に「生き残る」にはライフ

「強いリーダー」は日本を救えるのか――カリスマの功罪を考える(1/10ページ)

2012.03.02

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

一般国民はなぜ「構造改革」を支持したのか
 

 長らく続いた本連載も今回でひとまず幕を降ろす。そこで、これまでの連載を振り返ったうえで、今後の日本の展望について私が考えていることを述べてみたい。

 この連載が始まった8年前は、小泉純一郎内閣の絶頂期と重なっていた。当時、大部分の国民は小泉首相の「構造改革」というキャッチフレーズを支持していた。その一因として実際に景気が回復したということが挙げられる。

 しかし、冷静に振り返ると、構造改革によって景気が回復したとは単純には言えない。例えば、小泉首相は「郵政を民営化すれば日本経済の活性化につながる」と主張したが、郵政が民営化に踏み出したのは小泉内閣の末期だし、今でも郵政関連株は100%政府所有だから、完全に民営化されているわけではない。

 小泉内閣の時代に景気が回復した最大の要因は、金融緩和だ。マネタリーベース(日本銀行券、貨幣流通高、日銀当座預金の合計値)の前年比伸び率が、森喜朗内閣末期の2001年1月に前年同月比でマイナス5.6%だったのが、小泉首相は2001年4月の就任直後からどんどん上げていって、2002年4月にはプラス36.3%にまで持っていった。わずか1年3か月で40ポイント以上も資金供給の伸び率を高めたわけだ。そのことによって円安を作り出し、デフレを緩和して景気拡大を続けたのだ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー