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長周期地震動により「死を覚悟するほどの恐怖」を感じた理由

建築&住宅ジャーナリスト 細野透
2011年 5月12日

「最悪」ではなかった東京の長周期地震動
 

 東日本大震災による長周期地震動は「最悪」なものではなく、マグニチュード9という規模の割にはむしろ「穏やか」だった。それにもかかわらず、東京圏で超高層ビルの中層階以上にいた人は、かなりの不安を感じたと思われる。

 筆者はその瞬間、東京・お茶の水に建つ、鉄筋コンクリート造8階マンションの3階にある建築設計事務所にいた。ゆっくりした揺れを感じて、「遠い場所で大きな地震が発生した」と思ったが、生命の危険までは感じなかった。

 しかし、場所によっては、死を感じた人も少なくなかった。

 「私は地下鉄の中で遭遇し、車両が荒波の中の小舟のような状態となり、生き埋めになるかも知れないと思いました」(知人からのメール)

 「今回の大地震は本当に驚きでした。弊社はビルが古いせいか、相当な揺れとなりました。大げさかもしれませんが、一瞬、死を覚悟しました」(同)

 東京圏で最大の恐怖を感じた人は、超高層ビルの上層階にいて、ゆっくり、大きく、いつまでも続く長周期地震動に、翻弄されていた人たちに違いない。

 「震災当時、私は会社におりました。当ビル31階の横揺れは凄まじく、とても立っていられる様な状況ではありませんでした。耐震性に優れていると分かってはいても、死を感じる程の恐怖に見舞われました」(同)

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