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夏原武「隣は詐欺師」――ついに来た「すぐそばに詐欺師」の時代ライフ

「イラクのディナール投資」という「叶わぬ夢」。高齢者だけでなく、若者も「マルチ商法」で食い物にされる現状を暴露する!(3/7ページ)

2010.07.29

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「クウェートは数百倍になった、イラクだって」という「危うい論理」
 

 イラクディナールが「儲かる」例として、クウェートの事例を挙げている業者もある。フセイン大統領の湾岸戦争時に暴落したクウェートディナールは、たしかに戦争終結後に数百倍に上昇した。

 だが、イラクはそれと決定的に違う。

 クウェートはイラク侵攻時、安定した国家運営を行っていた。「イラクによる侵略支配」に対する不安感が、レートを下げたのだ。実際にクウェート侵攻は短時間で解決し、同国の国内施設や油田関連には、被害が少なかった。そのため短期間で復興し国際社会も安心したため、通貨価値が上がった経緯がある。

 つまりクウェートのケースとイラクの現状とは、通貨レートが下がった要因も、戻る(かもしれない)要因も違うのである。はっきり言って、こんなものは参考にもならない。

 こうした誘い込みに対し、明確に危険を告知しているのが「国民生活相談センター」である。どうしてイラクディナールが危険か、理由が列挙されている。

 その第一に、「ディナールを円に換金することは困難」とある。

 それは、ディナール紙幣を業者から購入しても、それを円や他の通貨に換えるのは「事実上イラク以外の国にいてはできない」ということ。ディナール以外の通貨に替えるなら、まずイラクに行ってイラクの銀行に持ち込むしかない。

 そんなものにどんな価値が存在するというのだろう。

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