築19年の豪邸。どう見ても「防犯赤点」マイホームを、「なんとか合格」まで「ひとりでカイゼン」した男の「凄いやり方」
編集協力/セコムIS研究所 甘利康文氏
文/茂木俊輔 写真/中野和志
2010年 3月24日
「弱点満載」にめげず立ち向かった男の「やり方」とは?
戸外に出ていた高齢男性の視線を感じながら砂利敷きの引き込み道路を20メートルほど入っていくと、突き当たり右手に、今回防犯診断でお訪ねする石井さん(仮名)のお宅がある。
車2台はすれ違えそうな間口にゆとりのある門を抜けると、「ピンポーン、ピンポーン」とチャイム音が家の中で繰り返し鳴る。赤外線センサーが作動したらしい。玄関ドアの左脇には防犯用のカメラが正面を向けて取り付けられている。
石井さんのお宅は、近郊の一軒家。敷地面積約500平方メートル。門に向かって右手は隣家。左手は同程度の広さを持つ草ぼうぼうの空き地で、泥棒が潜みやすい。裏手には3メートルほどの段差があって、その下を幅6メートルの道路が通る。敷地面積が広いだけに、独立感は強い。

敷地横には空き地が広がる。特に夏場は草深くなるので、泥棒がアプローチしやすい弱点となる。
切り妻屋根を持つシンプルな形の家屋をご一家が建てたのは、20年ほど前。ご存命だった石井さんのご両親が、親世代や子世代と一緒に3世代で暮らすのを前提に建てた、ハウスメーカーの注文住宅だ。石井さんにとっては、実家に当たる。その当時の住宅だけに、設計も建材も、「防犯」意識はほとんど考慮されていない。
その後、ご両親と別々に暮らしていた石井さんが、ご家族とともに実家に戻ってきたのは、6年前のこと。治安が悪化していた時代背景もあるのか、石井さんは防犯に対する意識を、このとき、急速に目覚めさせる。




