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細野透 「危ない建築」と「安全な建築」の境目を分けるもの ライフ

「日常に潜む凶器」という「ワナ」。「キャリーバッグ足払い」「自転車突撃」「煙害」……。とにかく「小道具襲撃」から身を守る!(7/7ページ)

2010.02.25

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「副流煙」を4分間、「吐き出す煙」を1分間も吸わされる
 

「凶器」に転じる小道具として、最後にあげたいのは「火の付いた煙草」である。

 自分の前を、煙草を吸いながら歩いている人がいると、非喫煙者のほとんどは、気分が暗くなってくるに違いない。それは、煙草から出る「副流煙」(煙草の先から立ち上る煙)には、喫煙者が吸う「主流煙」、および人が「吐き出す煙」より強い毒性があると言われているからだ。

 いつか、小さな実験を試みたことがある。前を歩く人が、煙草を吸っている時間と、煙草を手に持っている時間を測ってみたのだ。すると、吸っているのが1分くらいで、手に持っている時間が4分くらい。

 そうすると、吸っている人が煙の害を受けるのは、わずか1分間で済んでいる。しかし、後ろを歩いている人間は、「副流煙」を4分間、「吐き出す煙」を1分間も吸わされる計算になる。誠に、割に合わない話である。

 喫煙者の中には、吸い終えた煙草を放り投げて、火を足で踏みつぶして、そのまま歩き去る人間も少なくない。しかし、それならまだいい方で、ひどい例になると、火が付いた煙草を放り投げたままで、火を消さない人間もいる。今年の1月には、強風が吹き荒れているのに、火を消さないまま投げ捨てる、スーツ姿の男性を2人も見た。いったい、何を考えているのか。人間失格であろう。

 マナー違反で最悪なのは、人混みの中を、火を付けた煙草を振り回しながら歩く大人である。小さな子供の傍を通り過ぎるとき、火が目に入る可能性もあり、はなはだ危険なのだが、そんなことは考えようともしない。

 いずれにしても、街頭での喫煙には、百害あって一利なし。早い時期に、街頭における喫煙の全面禁止を実現させたいものである。

細野 透(ほその・とおる)
細野 透(ほその・とおる)

 建築&住宅ジャーナリスト。建築専門誌「日経アーキテクチュア」編集長などを経て、2006年からフリージャーナリストとして活動。東京大学大学院博士課程(建築学専攻)修了、工学博士、一級建築士。細野透編集事務所代表。大学と大学院で建築の構造を学んだ。師である構造家の坪井善勝・東大名誉教授(故人)は、建築家の丹下健三氏(故人)と組んで、代々木オリンピックスタジアム、東京カテドラル聖マリア大聖堂を設計した。ジャーナリストになってからは、方向音痴にめげずに、1000作品以上の建築&住宅を現地取材。インタビューした建築&住宅専門家は3500人を超える。

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