北朝鮮、突然のデノミ断行で大混乱。背景は「インフレ対策」でも「不正蓄財あぶり出し」でもなく、「王朝世襲」を巡る命懸けの権力闘争
松村テクノロジー社長 松村喜秀
2010年 1月14日
北朝鮮デノミ突如断行を巡る、日本メディアの「的外れな論考」を検証する
昨年2009年11月末に、北朝鮮で17年ぶりに通貨のデノミネーションが突如、実施された。通貨単位を100分の1に切り下げるもの。要はこれまでの旧100ウォン=新1ウォンになる。
このとき、1世帯あたりの新貨幣への交換に、上限(旧貨幣で10万ウォン=約3000円)を掛けた。しかも旧札を新札に替える交換期限は、わずか1週間という。
つまり3000円以上貯め込んでいた現金は、まったく紙くずになる。乱暴な話だ。
日本の大手新聞やテレビなどの論調では、デノミの理由は、「インフレ対策」+「不正蓄財の無効化」ということになっている。つまり経済立て直しと上流腐敗層対策という「苦肉の一挙両得策」といわんばかりだ。
だが、その指摘はまったく的外れなものだ。
以下に、その理由をはっきり書いていこう。



