「人工島」としての豊洲の安全性
東京都議選で民主党が第一党に躍進した結果、築地市場の豊洲移転計画は、見直しを迫られる情勢になった。9月14日の都議会定例会では、築地市場の移転に反対する民主党と石原慎太郎知事が初めて議場で対決した。
これまでは、建設予定地である東京ガス工場跡地の土壌が高濃度に汚染されているため、主に「食の安全」という観点で移転の是非が問われることが多かった。しかし、それに加えて、「人工島の安全」についての検討も忘れてはならない。
東京湾には海を埋めてつくった「人工島」が数多くある。月島、勝どき、晴海、豊洲、東雲、有明などなどだ。これら人工島が、地震による液状化、台風による高潮に耐えられるかどうか。それが「人工島の安全」問題である。
まず、3枚の地図を見てもらいたい。最初の1枚は、築地市場(中央区築地5丁目)と豊洲新市場(江東区豊洲6丁目)の立地の比較である。

図1 築地市場と豊洲新市場の立地(資料:東京都中央卸売市場HP「豊洲新市場の概要」 から引用)
築地市場の海側(南側)に、「勝どき・月島・佃」「晴海」「豊洲」「台場・有明・東雲・辰巳」などの人工島がある。
豊洲新市場の最寄り駅は、東京臨海新交通臨海線「ゆりかもめ」市場前駅で、新豊洲駅を経て地下鉄有楽町線・豊洲駅と接続される。
都心と結ぶ晴海通りは平成18年に全線開通した。また、環状2号線が延伸され、補助315号線も整備される予定。
2枚目、3枚目は、東京湾に浮かぶ人工島の液状化予測地図である。

図2 東京湾・人工島の液状化予測地図(東京都土木技術センター「東京の液状化予測図」を抜粋) 液状化が発生しやすいのは赤色とピンク色の地域。

図3 図1を下図にして、図2の赤色地域、ピンク色の地域を写し取った
地図を見て分かるのは、築地市場の周辺には液状化しやすい地域が少ないのに、豊洲新市場の周辺には液状化しやすい地域があちこちに存在することだ。また、晴海通りおよび環状2号線(計画中)という幹線が、液状化しやすい地域の真上を走っていることも大いに気になる。




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