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天下りを根絶するには恐怖政治しかない

経済アナリスト 森永卓郎
2009年 8月18日

 ここにきて、中央省庁OBの天下り人事が続出している。報道によれば、国土交通省の元次官である峰久幸義氏が、7月28日付で独立行政法人住宅金融支援機構の副理事長に就任することになったという。ちなみに、その前任は旧国土事務次官だった三井康寿氏だった。

 文部科学省では、7月14日に退任した前事務次官の銭谷真美氏が、8月1日付で独立行政法人国立文化財機構の一組織である東京国立博物館の館長に就任した。このポストは、文部省時代から事務次官の天下り先として知られている。また、認可法人である公立学校共済組合の理事長には、元文科審議官で独立行政法人日本学生支援機構理事の矢野重典氏が就いている。

 奇しくも、民主党がマニフェストを公表した7月27日直後の人事発表である。どうやら「天下り根絶」を叫ぶ民主党政権の樹立を見込んでのことのようで、いわば「駆け込み天下り」である。本当にひどい話だ。

 とはいえ麻生総理も、何度も天下りを繰り返す「渡り」に対して、各省庁のあっせんを原則的に全面禁止するとしている。ところが、矢野氏の場合は3度目の再就職である。これを「渡り」と言わずになんといえばよいのか。

 ふざけているのが、これに対する文部科学省の言い分だ。「文科省が間に入ったのではない」とあっせんを否定しているだけでなく、公立学校共済組合の理事長は公共性が高いので、「渡り」禁止の例外だといっているのだ。「公共性が高いから渡りではない」というその理屈は、わたしの頭ではまったく理解ができない。

 はたして民主党政権になったら、本当に天下りが根絶できるのだろうか。

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