「手触りクイズ」で、食べものと出会い直す
「箱の中に入れた食べ物を手で触って、感じたことを言葉にする。すでに獲得した知識から来ることは言葉にはしない」
――そんなルールで行う「手触りクイズ」。1人1人にじっくり食べものを触ってもらうこともあるし、代表に触ってもらい、その人の言葉を聞いて、他の人たちが「箱になにが入っているか想像する」方法を取ることもあります。
食べものの名前がわかっても、その名前は触ってわかったことではないので、言ってはダメ。どんな地方で採れるとか、旬はいつか、どんな料理にするとおいしいか、といったことも、手でわかることではないので、言葉にはできません。
あえて見ない。あえて名前を封印する。今までの経験や身についた知識を封じ込める。そうやってじっくりと指で手のひらで触れて、食べものを「観察」します。
さすがに色こそわかりませんが、それ以外は、ほとんどのことが触るだけでわかるはずなのです。形、大きさ、重さ、温度、質感。面白いことに、実際にこのルールでものに触ってもらうと、多くの人が言葉に詰まります。
先入観を捨て去って感じること、そうやって感じたことをそのまま言葉にすることって、意外と難しいのです。というのも、私たちは普段、そうやって立ち止まる習慣を持っていないから。




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