東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所事故で放出された放射性物質による環境の汚染が生じている。土壌などの除染作業が本格化する中、隠岐商事(島根県隠岐郡)が開発した除染技術が注目されている。
土木、建設事業を軸に、造成工事などで発生する濁水処理や重金属などで汚染された土壌洗浄の処理事業に取り組む同社が、その経験を生かして開発したのは、放射性セシウムに汚染された土壌や除染によって生じる排水などから放射性セシウムを分離、減容化し、不溶化する一貫処理システム。汚染土壌や汚染水などに吸着凝集材を添加し放射性セシウムを分離する。除去物を焼成しセラミック化することで、土壌量を大幅に減らすだけでなく、放射性セシウムを内部に封じ込め、その溶出を抑える。被災地の早期の復興に役立てたいという考えだ。
汚染土壌量を10%以下まで低減、外部への放射性物質の溶出を抑制
同社が開発したシステムによれば、汚染土壌から放射性セシウムを分離し、土壌量を大幅に減らすだけでなく、放射性セシウムの外部への溶出をも抑えることが可能となる。「汚染土壌からの放射性物質の分離、減容化には様々な方法が提案されているが、不溶化処理までおこなっているものはない」と開発責任者である同社取締役松江支店長の高木紘治氏は話す。また、汚染土壌の減容、不溶化処理の「大幅な低コスト化を実現できる」(高木氏)という。
同社が開発したシステムは、かくはん機付き水槽、サイクロン付き振動ふるい機、フィルタープレス、焼成装置などから構成される。また、放射性セシウムの吸着材と凝集材がキーとなる。

















