前回のコラムでは京都議定書で利用されているCDM(クリーン開発メカニズム)の様々な問題に触れた。問題点を踏まえ、今回はCDMの問題点を解決する新しい制度を検討する予定だったが、CDMの話題を次回に延ばし、最近話題になっているロシアの異常気象による穀物輸出の禁止問題と、食糧供給問題の背景にあるバイオ燃料製造の問題を取り上げてみたい。
トウモロコシなどがバイオ燃料の製造に使用されるために食糧価格が上昇しているのではないかという疑問と、バイオ燃料は温暖化対策に貢献しているのかという問題が指摘されている。まず、食糧問題の現状からみてみたい。
欧州、ロシアでは猛暑と干ばつが続いている。温暖化により異常気象が発生していると主張する人もいるが、異常気象には様々な原因が影響しており、異常気象すべてが温暖化によるものとは言い切れない。ただし、温暖化が進めば異常気象の発生が増えることは多くの科学者が予想していることである。温暖化の影響による異常気象が将来増加し、食糧生産への影響が出てくるのは間違いないであろう。
猛暑と干ばつによりロシア国内の穀物生産量の減少が予想されることから、8月5日にロシアのプーチン首相は、8月15日から今年末までの穀物輸出を禁止すると発表した。猛暑の影響で欧州の穀物価格は7月初めからの3週間で25%上昇していたが、この輸出禁止の発表を受けて、8月5日シカゴ商品取引所の小麦の先物価格は8.3%値上がりした。年初の価格と比べると、45%の上昇となった。
















