
Paul M. Barrett(Bloomberg Businessweekアシスタントマネジングエディター)
米国時間2010年7月29日更新「The Money Shot Investment 」
オーストリア南部には、世界中にほんのわずかしかいない超高級銃器製作者の1人、ペーター・ホーファー氏の工房がある。工房の入口では、牙をむいた白いジャガーが玄関を守っている。この剥製のジャガーは優雅な狩猟旅行で獲得した獲物。ホーファー氏が手がける特製の猟銃は、こうした狩猟をたしなむ人にふさわしい製品だ。
ホーファー氏の銃は、ビールの空き缶を撃って遊ぶのに使うような代物ではない。同氏の顧客リストには中東の王族やロシアの大富豪が名を連ねる。高級な趣味の道具が数千万円なら妥当な値段だと考えるような超富裕層だ。
とはいえ、ホーファー氏の“作品”の多くは、実用品として使うにはあまりに高級すぎる印象もある。小型の17口径弾用の水平2連式ライフル銃「ハミングバード」を取り扱うとき、同氏は手の汗で金属が腐食するのを防ぐため、白い手袋をつける。この金属部分には、野の花を背景に、金とエナメルで描かれた40羽もの鳥が軽やかに舞う姿が彫られている。つややかな美しい木目の銃身は樹齢800年のトルコ産クルミ材を使用しており、重量は熟したパイナップルとほぼ同じ、約900グラムだ。















