東京都墨田区の中小企業連合が、独自開発の小型電気自動車(EV)を実用化する──2010年4月14日の日本経済新聞朝刊が報じたニュースである。金属プレス業や塗装業など16社と早稲田大学らが協力して開発に取り組み、5月中にも量産を狙った試作車で実証試験を行う。この試作車は1人乗りで、3〜4時間の充電で100km程度走れる性能を目指す。モーターや電池は市販品を調達するが、部品の7割を墨田区内の中小企業が生産するという。
EVは、機械的に複雑なエンジンや変速機などが必要ないという特色がある。従って、既存のガソリン車を改造するにせよ、ボディーなどを新しく開発するにせよ、市販の電池やモーターを購入すれば比較的簡単にEVを製作することができる。三菱自動車工業を始めとする大手自動車メーカーのEVに対抗する形で、地域の特色を生かした町ぐるみの取り組みや、ベンチャー企業による取り組みが始まっている。
調べてみると、地域ぐるみでEVに挑戦する例は少なくない。2010年1月19日の毎日新聞地方版は、愛媛県が産業技術研究所内に「EV開発センター(仮称)」を設立し、県内の中小企業とEVの共同開発を行うというニュースを掲載した。開発するのは、既存のガソリン車などを改造してEV化する改造型電気自動車で、生産体制を確立し、1台当たり100万円台を目指すという。
2010年3月12日の毎日新聞大阪朝刊は、大阪府守口市で独自のEVを開発する「あっぱれEVプロジェクト」が始まったと伝えた。開発に挑戦するのは、金属加工業の淀川製作所(同市)小倉庸敬(のぶゆき)社長を中心とするグループ。完成間際のEVは、3人乗りで後席に2人が乗れ、家庭用コンセントからも充電が可能、1回の充電で40〜50km走行できる。内外装のデザインが和風にまとめられており、国内の観光地でタクシーに使うというビジネスモデルを想定している。

















