2月24、25日、香港で「アジア経済社会サミット」が開かれた。テーマは世界経済危機が各国経済と社会に与える影響を考えるというものだ。北京大、ソウル大などアジア各国の経済学者、社会学者、政府アドバイザーが集まった。招聘(しょうへい)状を受け取ったとき、私は瞬間的に「輸出依存度の高い小国はきっと大変なのだろうな」とやや他人事風に考えていた。だが日本代表としての発表準備をするにつれ、日本が最も深刻な課題に直面していることに気づき愕然(がくぜん)とした。
まず、リーマンショックで日本のGDP(国内総生産)は2008年から2009年にかけて6%も落ち込んでいる。これは主要国中で最大の落ち込みである(米国はマイナス2.6%、EUはマイナス4%)。
会議に出てからもいろいろな発見があった。まずは中国の別格ぶりだ。内需で自律成長している。また小さな国(シンガポール、香港)、経済が中国に密接に組み込まれつつある国(韓国)ほど回復が早いとわかった。後者の意味は2つある。中国の内需に支えられること、そして生産性の低い製造業などが中国に移転し、代わりに中国企業向けの都市型サービス業(金融、調査、研究開発など)が芽生え、産業構造が高度化するということだ。
だめなのが日本と台湾だった。ともに対米輸出依存度が高い。対中貿易の姿勢が定まらない。地方の非効率な地場産業が中国からの輸入品に脅かされている。台湾ではこの際、米国や日本への依存度を下げて中国との自由貿易協定を結ぼうという意見も出ているそうだ。
















