世の中,予定調和とは中々いかない。この月1コラムにも一応予定があるが,今回も変更である。Priusのリコール問題もようやく落ち着いてきた。私もこのコラムなどを通じて,組込系の問題を論じてきただけに対応に追われた。問題が生じて一月ほどとなり,問題の本質が見えてきたようである。ここでは,我がTech-On!の調査をベースに考えていこう。
まず,このリコールはソフトウエア単体の問題ではない。油圧ブレーキシステム,回生ブレーキシステム,そしてABS(Anti-lock Brake System)の三つが絡んだ問題である。単体テストではなく,統合テストに属する部類の問題である。
次に,技術者目線からはリコールしたことに不満が残る。停止を目指して回生ブレーキがフル稼働している段階で濡れた鉄板上を通過した際スリップを起こす。それでABSが加入する。ABS加入時には,休んでいた油圧ブレーキシステムの油圧が低下している。そのため,コンマ数秒間はフットブレーキを操作しても油圧ブレーキの利きが緩い。Tech-On!によれば,このようなメカニズムの中の「油圧ブレーキの機器が緩い」分を問題ととらえて,ソフトウエア改修を行ったようである。

















