ジギタリス製剤の副作用として、「ジギタリス中毒」は有名です。でも、その症状をいくら暗唱できたしても、実際に患者との会話の中から、その症状をモニタリングして、中毒の可能性に気付かなければ意味がありません。
中には「ジギタリス製剤なら、TDMが行われているから大丈夫」という人がいますが、現実には、処方ミスや調剤過誤などで中毒症状を呈することは十分考えられます。TDMは有用ではありますが、過信は禁物です。
2002年に、佐賀県で起こった事故を紹介します。
A病院からB病院に受診先を変えた84歳の女性。A病院の医師が、それまでジゴキシンの処方量が0.5錠(当時0.25mg錠しか市販されていなかったため、0.125mg/日)だったことを伝えるファックスを、B病院の医師に送りました。
B病院の医師は、このファックスを読み誤って、0.5mg/日を処方しました。数日後、患者は吐き気を訴えて入院しましたが、ジギタリスの投与は継続されました。そして、血中ジギタリス濃度は極めて高濃度となり、因果関係は不明ではありますが、患者は死に至りました。
















