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環境

自動車用電池開発に隠されたドラマ

日産・NEC「自動車用ラミネート型リチウムイオン電池」[前編]

2010年2月26日

 日産自動車の篠原稔・常務執行役員技術開発本部長は言う。

 「ライバルの自動車メーカーにも、全方位で電池を売っていきます。日産車と競合しますが、電池が売れるなら自動車の販売に影響してもかまわない。日産車にしか使えない電池というスキームではなく、多くの自動車メーカーを電池で巻き込んでいくスキームなのです」

 NEC執行役員の國尾武光は話す。

 「技術が複雑化、高度化した分野では、NEC単体での開発は難しくなります。複数の技術が要求されるから。そこで、今回は日産とコラボレートしました。ある種の(会社の枠を超えてイノベーションを起こす)オープン・イノベーションですが、これからのモノづくりでは絶対必要になります。日産と組んで、自動車向け電池技術を主導していきたい」

 日産は今秋、5人乗り電気自動車(EV)「リーフ」の販売を北米から開始する。日本でも2010年度後半から販売を始めるが、生産開始から最初の1年間で5万台を量産する計画だ。

 年内に神奈川県横須賀市の追浜工場で生産を開始するが、米国テネシー州のスマーナ工場などにも生産拠点を広げる。2012年度には、30万台の量産規模に拡大してきた日米欧市場を中心に販売していく方針。

 「リーフ」の心臓部であるリチウムイオン電池は、日産とNECとの合作により開発された。

 レトルトカレーに似たラミネート型の形状であり、正極材料はマンガン系なのが特徴だ。円筒形、角形といった外側が鉄やアルミで覆(おお)われた缶タイプと比べ、ラミネート型は生産コストが安く放熱性に優れている。また、マンガン正極は、従来のコバルト正極と比べ、信頼性と安全性が高く、調達コストも抑えられる。

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