トヨタ自動車のリコール・品質問題が波紋を広げている。米国を中心に、対応の仕方やトップの姿勢に非難が集中している状況だが、一方で筆者が注目したいのは、今後自動車メーカーにとっての有望市場である中国などの新興国市場の戦略を考えるうえで、この問題はどのような影響を及ぼすか、ということである。
これを二つの観点から考えてみたい。一つは、自動車に対する消費者ニーズや制約条件がどうなるか、という点。もう一つはそうしたニーズや制約条件の変化に対して、自動車メーカーとしてはどのような戦略や考え方で臨めばよいのか、という点である。
まず、第一の消費者ニーズや制約条件についてだが、結論から言うと、要求は厳しくなりそうだ。より安全で、環境負荷が小さく、低コストで、デザイン性がよく…とこれまでのニーズは変わらず、むしろ安全面では要求がより厳しくなるだろう。パソコンのように部品を外部から買ってきて組み付ければ誰でも簡単に造れるという時代はもう少し先になる可能性がある。

















