少子高齢化や価値観の多様化に加えて、長引く不況、将来の生活不安や経済格差などを背景にした「クルマ離れ」が露呈して久しい。自動車メーカー各社は、縮小する国内市場のテコ入れを模索する一方、中国やインドなど新興国市場での事業拡大に本腰を入れ始めている。とはいえ、我々が現代社会で生活する上で、移動手段(モビリティ)は必要不可欠である。つまり、クルマへのニーズが無くなったわけではない。こうした背景から、都市部や若年層を中心にクルマは「所有」にこだわらず「利用」するモノへと変わりつつある。また、従来のクルマと構造が大きく異なる電気自動車(EV)の台頭と共に、販売チャネルもメーカー系列の販売店から多様化する流れが加速しはじめた。
若年層の60パーセントがクルマは「単なる移動手段」と回答
ソニー損保が今年1月中旬に新成人1,000人に対して行った「新成人のカーライフ意識調査」では、現代の若年層がクルマに対してどのような価値観を持っているかについて興味深い結果が出ている。特に、「あなたにとっての車はどのような価値があるか」という設問に対する回答では、都市部と地方のいずれでも約60パーセントの回答者がクルマは「単なる移動手段としての道具」と答えたのだ。一方で、自動車メーカーの首脳や企画担当者の方々がたびたび口にする「走る喜び」(この調査の選択肢では「運転することそのものを楽しむもの」が相当)と回答したのは、都市部で15パーセント、地方でも17パーセントと比較的少数派であることがわかる。
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