今回は米国でNP(ナースプラクティショナー)が生まれた経緯について、紹介したいと思う。 NPが「誰のための」「何のための」医療制度かを整理することで、日本が将来の医療の形を模索する際に、少しでも参考になればと思う。
コロラド州でNPが生まれた日
1960年代、西部にあるコロラド州の医師不足は深刻だった。病院に行くには何時間も車を橋なせなければならない。村や小さな町では、学校や診療所の看護師たちがそれぞれのコミュニティーの人たちを助けていた。患者の必要に応じて、健康相談に乗り、予防注射を自分たちの判断で行っていたという。
当時、コロラド州の看護教育者だったロレッタ・フォード氏は、 「実のところをいうと、私たち、看護師が判断することが多かったのだ。(中略)こっそり診断をしていた。第一、そうしなければいけなかったのだ。他に誰もいなかったし、貧しい患者さんたちは、正直言うと私たちにそのような判断をすることを求めていたのだ」(筆者訳[1]) と語っている。こうして、看護師たちは厳密に言えば法を犯しながらも、過疎地の人々の窮地を救っていたのである。
















