「環境税」というと国税と考える人が多いであろう。しかし、日本では地方政府が課税する環境税、すなわち「地方環境税」が少なからぬ地方自治体で導入されており、代表的な地方環境税として、森林環境税や産業廃棄物税などがある。
もともと、環境保全における地方自治体の役割は大きい。ごみ処理などの業務は地方自治体が行っているし、公害防止において日本では、国よりも地方自治体の方が先駆的な動きをした。この点については、「ローカル・イニシアティブ」として本コラムでも紹介した。
地方環境税導入の直接的な契機は、1999年に成立した地方分権一括法に基づく地方税法改正であり、そこで法定外目的税が創設されたことである。法定外目的税とは、地方税の一つで、地方税法上で目的税と定められている税目以外に、条例で目的を定めて設けるもの。地方環境税はこれに当たる。
地方環境税としてまず挙げられるのは、森林環境税ではないだろうか。2002年の12月に高知県が、「地方分権の時代における県民参加型の税制」の提案という形で森林環境税の導入を県民に問い、2003年4月から実施している。高知県の森林環境税は、一つ目は県民参加による森林保全、二つ目に公益上、重要で緊急な整備が必要とされる森林の環境面の機能を保全することを目的としている。具体的には、個人県民税、法人県民税の均等割り額に年額500円を上乗せする、県民税均等割りの超過課税という形で導入された。
森林環境税の税収は、すべてを森林環境保全基金として積み立てた上で、県が新たに実施する森林環境保全事業に充当された。同時にその支出については、既存の事業と明確に区別するとの観点から、新たに森林環境保全費という予算科目を設けた。その後は、高知県を追いかけるように、多くの県で森林環境税が導入された。

















